kearny[1955 collection]のひとつcharlie。
1955は1955年を意味し、セルロイド製品の火災事故が多発していた事を受けアメリカで可燃物質規制法が成立した年でもあります。
この年から日本製のセルロイド製品はアメリカに輸出が出来なくなり、日本だけでなく世界的にセルロイドの製造や消費が落ち込むことになり、プラスチック(アセテート)が普及していく契機になります。
セルロイドという素材において、大きな変革のあった1955年。その時代の背景や関係する人物からインスピレーションを受け、デザインを起こしています。
charlie/チャーリーはモダン・ジャズの父とも呼ばれている、Charlie Parkerからネーミングを取っています。1955年にわずか34際でこの世を去ってからも、ジャズマン達の生き方に影響を及ぼしています。
そんなCharlieのモデルはオクタゴン型。現代的なデザインに見えますが、1920年代頃から作られているデザインで今でも色褪せることのない、クラシックなデザインなのです。
ダブルリムという、レンズ周辺のリムを2本で縁取る二重構造にすることで、スッキリとしながらも印象的なデザインになります。また、ブリッジ部分をセルロイドでメタルを挟み込んでいるので、華奢になり過ぎないような仕上げに。
テンプル部分は柔軟性があり、掛けやすく先セルはセルロイドで覆いサイドからの見た目も非常に良いですよ。蝶番の部分はチタンを削り出したスパルタテンプル仕様。蝶番からテンプルまでがひと続きになりヒンジ自体にロー付けの箇所がなく、チタンのパーツを削り出してヒンジ状にしているのでロー付けが剥がれる心配がなくとても頑丈です。新たな技術と過去の技術をクロスオーバーさせた先進的なデザインは、普段使いの眼鏡としてもサングラスとしても使えるモデルです。
kearny/カーニー
ヴィンテージ眼鏡に魅了されたデザイナー熊谷氏が、日本の職人によるハンドメイドでセルロイド素材を用いた眼鏡を製作したいという想いから設立されたkearny。
セルロイド素材は19世紀半ば頃に誕生した素材で、現在使われているアセテートよりも前に使われていました。元々は象牙の代用品としてアメリカで開発をされた素材でもあります。透明感のある美しい光沢に、独特の深みのある色や芯を使わずとも形成出来る硬さが特徴的で、現在セルロイドを加工出来る職人は減少しています。
世界でも日本のセルロイド加工技術は群を抜いて高く、削りの作業ではセルロイドの特性で削ったほうに湾曲していく為経験のある職人でないと狙った形に作ることが出来ません。
合口の部分もピタリと隙間なく埋めるのは至難の業です。
全ての工程を福井の鯖江市にて製作した、メイドインジャパンの掛け心地は唯一無二の存在です。
素材:Celluloid,Titanium
生産国:日本
サイズ:レンズ直径 46mm
ブリッジ 23mm
テンプル 145mm
レンズ天地幅 39.5mm