珍しいトラウザー仕立てのファティーグパンツ
[ジャケットがよく似合うファティーグパンツ]
ファティーグパンツとは軍の雑用係が着用するボトムスであり、質実剛健で中々壊れないように頑丈に作っているのが普通である。しかし、BARNSTORMERのフィルターを通すとこうも品のあるデザインになるのかと驚きが隠せない。オリジナルのファティーグパンツは基本は巻き縫いでステッチを増やして頑丈に壊れないように作られる。BARNSTORMERがデザインすると、脇は割りぬいでアウトにステッチが出ないように、そして前立の天狗の仕様や腰裏は当て布とVスリットが入り、裾はダブルとドレストラウザーさながらのデザインに仕上げている。いわゆるファティーグパンツであればGジャンやスウェットなどのアイテムと相性が良いが、このファティーグパンツに関しては、3Bのジャケットやネクタイが相性の良いアイテムとして挙げられてしまうのだ。
ドレスファティーグという名の通り、いつものファティーグパンツとは一線を画するパンツだ。
[トラウザーさながらの美しいシルエット]
前述した通りトラウザーさながらのつくりなだけあり、シルエットは紳士の穿くスラックスのように美しいシルエットを描いている。シャツをタックイン出来るよう深めに取った股上に、お尻がフィットするように丸くアイロンを当て、立体的に仕上げる。パターン上では緩いテーパードだが、穿いてみると真っ直ぐにストレートに落ちている。立体的なパターンのお陰でお尻が張らず、生地が綺麗に落ちてくれるのが特徴だ。
また、センタークリースが入ることで視覚的にもストレートに美しく見える効果がある。
[ありそうでない珍しい生地]
今回使用している生地はデニムリップストップ。リップストップとはミリタリーアイテムでよく使用されている生地で、格子状にナイロン糸を織りこむことで生地が裂けるのを防ぐ効果がある。デニムリップストップはデニム生地にナイロンの糸を織り込んでいる。その為、インディゴ染を施すとナイロン糸は染まらないので、うっすらとナイロン糸の織り目が浮き上がり独特の雰囲気に仕上がっている。もちろんインディゴ染なので経年変化も楽しみのひとつだ。
定番的なアイテムをBARNSTORMERの独自の視点でつくり上げたドレスファティーグはありそうでない、大人のデザインに仕上がっている。オリジナルのコテコテした感じも良いけど、品良くファティーグパンツを穿きたいなという方は、一度試す価値のある1本だ。
ちなみに女性がこのパンツを穿くのもアリ
腰回りに多少ゆとりが出るが、全体的にスッキリとしたシルエットなので嫌味なく穿くことができます。
素材:綿100%
生産国:日本
モデル(176cm 63kg ウエスト76cm)着用サイズ:S
※インディゴ染め製品の為、洗濯など色移りにご注意ください
BARNSTORMER/バーンストーマー
1977年創業の日本で初めての本格的なチノパンを国産で作り上げたBARNSTORMER/バーンストーマー。
当時チノパンはスラックス仕立て。
当時からアメリカと同じクオリティを再現するために、生地に使われる糸の質、工場のミシンの種類、複雑な工程を行える職人など、本物のアメリカントラッドを追求し工場はスーツの産地でもある東北にて製造しています。
スーツ屋の施す多彩な技、仕様を取り入れカジュアルパンツになかったキメ細やかさをプラス。
型紙もテーラーを熟知したパタンナーで工場の技量を最大限に発揮できるように工夫されています。
こうして出来上がったチノパンは、日本の職人が持つ技術で60年代のアメリカの表情をそのままに仕上げた逸品です。