アメトラ定番のネイビーブレザーが今シーズンも登場
[トラッド基本のジャケット]
フロント三つボタンに、腰はフラップ&パッチ、胸ポケットは箱型、ネイビーブレザーの基本型です。昨今はウエストにシェイプが効き、肩幅は狭めの細身のシルエットが主流となっていますが、WORKERSはボックス型のシルエットに、肩周りや袖はある程度ゆとりを持ったデザインで基本から外れないように。かといって野暮な雰囲気ではなく、少々内旋した前振りの袖は袖口に向かってやや細くなります。トラッドを語る上で避けて通れないネイビーブレザーはお仕事スタイルから休日スタイルまでお供してくれる、まさに基本の1着です。
[夏以外は使える素材、仕様で]
今シーズンは夏以外は着用が出来るようにWool Sergeを使用しています。また、WORKERSのネイビーブレザーでは初のキュプラの総裏を使用しています。基本的な型紙は一緒ですが、着心地が異なります。滑りが良くなり、着脱がしやすく、体が動いた時は適度に滑って突っ張らないですし、着ていて楽なのです。裏地が加わることで、合いもの的要素の強いジャケットですが、夏以外は着用する事が可能です。また、ウールサージに合わせてアメリカ・ウォーターベリー社から取り寄せたスジ入りのメタルボタン。シンプルながら手が込んでいてさりげなく雰囲気があります。金ボタンの方が紺ブレというと一般的ですが、シルバーカラーの方が主張が少なく、お仕事ではこちらの方が使いやすいかもしれません。
[当たり前を当たり前につくる]
シーズンごとにアップデートしているWORKERSのネイビーブレザー。基本的なディティールは変わらず、フロント三つボタンの上二つ掛け、ラペルは太すぎず、細すぎず。今シーズンから襟返りの馴染みがよくなるように、羽襟の周り寸法を1.5cm程度出しています。ラペルが綺麗に見えるよう、見返し側、見頃側とステッチを切っています。当たり前の仕様ですが当たり前じゃなくなって着ているディティールです。
前述した通り、裏はキュプラの総裏仕様で左右に携帯や薄い財布が入るよう玉縁ポケットを用意。袖はアメトラらしく二つボタン、そして直しがし易いように叩き仕様で上げています。バックはフックベント。装飾的な意味合いの強いデザインですが、縫製技術がもろに現れるところ。ジャケットの当たり前のつくりをちゃんとつくる。そんな気概を感じとることができます。
メンズスタイルの基本の1着であるネイビーブレザーは確実に持っておきたいところ。それもこれだけ拘りの詰まったジャケットならなおよし。スタイリングの幅が広く、そして流行り廃りのないジャケットはお持ちでない方は是非ワードローブに入れて頂きたい逸品です。
WORKERS(ワーカーズ)
WORKERS/ワーカーズは岡山を拠点にワーク、トラッド、ミリタリーを中心としたメンズウェアメーカーになります。デザイナーT氏の豊富な知識はディティール、縫製仕様、素材、商標やブランドの歴史にまで及び、その深い知識を活かし、パターンや縫製、糸、ミシンのアタッチメントなど細かい部分までこだわり、自分が理解を深めた日本の工場にてWORKERSの洋服は生産されます。古き良き部分を活かしつつ現代的解釈をユニークに注入するセンスとそれを実現する縫製技術やパターンなど各部門の高いクオリティは着る人をワクワク驚かせてくれる。 常にベーシックな服作りにも関わらず、そのクオリティや出来上がるまでのバックグラウンド含め、人の心を躍らせる数少ないブランド。