モード感漂う色気のあるコート
[モーターサイクルコートをWORKERSがリデザイン]
ビンテージのモーターサイクルコートやディスパッチコートにインスパイアされ出来上がったのが"Moto Coat"。オリジナルは大振りな襟で個性的なのですが、中和しつつRAF PARKAで使用しているスタンド+フードを採用。スタンドカラーを立てても良いですし、少し折ってもおさまりが良い。フードも首回りのボリューム感を出していてコートらしさがあり、かつ、機能性もある。フードのスピンドルも一からつくりあげる凝りよう。フロントのスナップは片手で閉められるよう台座が付いて浮いています。この気遣いがWORKERSらしいディティール。これなら体に押しつけなくていいし、グローブを付けたままでも開閉できる。ウェストベルトは永久接着芯があるのでベルトがかなりしゃっきりとしている。蝶結びができてかつヨレヨレしない絶妙な固さ。袖口はカフス仕様。太さ調節のスナップあり。袖裏は滑りの良いキュプラ。
袖丈を直す時も、このカフス仕様だと袖口で直しやすい。ただ、デザイン的にステンカラーコートにはつけにくい。今回、Moto Coatはオリジナルがこのカフスデザインなので似つかわしい。
脇にはハンドウォーマーを装備。以前のMoto Coatは貫通式でしたが、タウンユースに冬に使うならば必須ということでフラップポケットと脇の縫い目ポケットを繋げて実現しています。シンプルなデザインながら中々出ないアイデア。背中心にはベント。オリジナルデザインの成分が濃い目ですが良い具合にWORKERSらしく中和されたMoto Coatに仕上がっています。
[玉虫色の光沢が美しいコットギャバジン]
使用している素材はオリジナルで製作している、コットンギャバジン。カーキにオレンジの糸を混ぜておりあげることで独特の玉虫色に仕上がっています。70番双糸のの細い糸を超高密度に織り上げ、撥水加工を施しています。ブロードが100番双糸、シャンブレーが20番と考えるといかに細い糸を使用しているか分かります。その為、生地表面には美しい光沢が。オレンジの糸が表面にうっすら映し出されなんとも言えない色気のある表情に。元はステンカラーコートを製作するために生産された生地ですが、Moto Coatのデザインとこんなにもマッチするとは思いませんでした。腰のベルトを締めると背中にドレープが入り、それがまた美しい。モード感さえ漂う、ミリタリーなコートです。
[オーバーコートとして]
以前のMoto Coatは春にリリースされ、裏地なしの単品着用が目的とされていましたが今回は裏地も付き下にジャケットが着用できるオーバーコートとしてデザインされています。
その為、アームホールや身幅は広めに取っています。ジャケットやインバーアランの上に羽織っても問題なし。シャツ1枚の上でもドレープが美しく、野暮な雰囲気にならないのが不思議なところ。フロントを開くといわゆるダブルのような、ラペルが大きくかなりドレッシーな雰囲気になるので、ネクタイなど合わせたトラッドなスタイルともマッチします。個性的な見た目ですがスタイリングの組み合わせは多く、様々なコーディネートでお楽しみ頂けます。
素材:綿100%
生産国:日本
モデル(176cm 63kg)着用サイズ:36
WORKERS(ワーカーズ)
WORKERS/ワーカーズは岡山を拠点にワーク、トラッド、ミリタリーを中心としたメンズウェアメーカーになります。デザイナーT氏の豊富な知識はディティール、縫製仕様、素材、商標やブランドの歴史にまで及び、その深い知識を活かし、パターンや縫製、糸、ミシンのアタッチメントなど細かい部分までこだわり、自分が理解を深めた日本の工場にてWORKERSの洋服は生産されます。古き良き部分を活かしつつ現代的解釈をユニークに注入するセンスとそれを実現する縫製技術やパターンなど各部門の高いクオリティは着る人をワクワク驚かせてくれる。 常にベーシックな服作りにも関わらず、そのクオリティや出来上がるまでのバックグラウンド含め、人の心を躍らせる数少ないブランド。