WORKERS渾身の贅沢なダッフルコート
[イギリスに負けない日本のヘリンボーン生地]
葛利さんのダブルクロスを使用した贅沢なダッフルコート。生地が固めのものが多いダッフルコートですが、ダブルクロスはトロッとした質感でウールながらシルクのような滑らかな質感が素晴らしい。ドレープ感を楽しめるダッフルなんてそう見つからない。ブラウンベースのヘリンボーン生地はシックな見た目で無地感覚でスタイリングを楽しめます。
部材も生地に合わせています。トグルは木製、紐の補強には豪華にドイツ・ペリンガーのノブレッサカーフ。この革だけでもファンにはたまらないディティールかもしれません。型押しなので、経年変化も程々でヤレ感が少ないのは長く使えるアウターなので嬉しいところ。
[アイデア満載のパターン]
モチーフは某メゾンブランドのアレ。大きくない襟にフード。フードはボタンで取り外しも出来ますが、つけていた方が襟回りにボリュームがあって可愛い。ボタンはフロントに左右一つづつ、後ろに一つ。どうしてもボタンホールなので緩むことはあります。その時は、ボタンホールの根っこの部分を少し縫ってホールを小さくしてください。
身頃・袖には全面にキュプラの裏地。これがビンテージとの最大の違い。ビンテージは一枚物。あれが中に着るものにどうしても引っかりやすい。それこそ、寒い船の管板でずっと着てるなら良いのでしょうが、現代の外に出るときは着て、室内で暑ければ脱ぐとなると、着脱ぎのしにくさはストレスになります。
このコート一番の悩みどころ?拘り?であるヨークです。ダッフルコートの型紙、身頃にヨークが乗っかります。ビンテージを見ると、ヨークは前・後ろがくっついた長い形をしている。理由は肩部分。異様なまでに厚みのある生地なので、身頃の肩部分の縫い割りと、ヨークの縫い割りを重ねたくなかったのでしょう。今回はヘリンボーンの柄が入っていたので、同じやり方は使えないし、厚みのでないやり方は・・・と悩んでいたところ、フットボールTEEから着想を得て、厚みを軽減し、ゴリゴリしないように。さらにはヘリンボーンの柄合わせが出来るようにしました。とんでもない所からの着想ですが理にかなっているし、舘野氏らしいアイデアパターンとなっています。
見た目から高級感が漂うダッフルコート。極上の生地にアイデアの詰まったデザインは大人が纏う最良の1着です。
素材:WOOL100%
生産国:日本
モデル(176cm 63kg)着用サイズ:36
WORKERS(ワーカーズ)
WORKERS/ワーカーズは岡山を拠点にワーク、トラッド、ミリタリーを中心としたメンズウェアメーカーになります。デザイナーT氏の豊富な知識はディティール、縫製仕様、素材、商標やブランドの歴史にまで及び、その深い知識を活かし、パターンや縫製、糸、ミシンのアタッチメントなど細かい部分までこだわり、自分が理解を深めた日本の工場にてWORKERSの洋服は生産されます。古き良き部分を活かしつつ現代的解釈をユニークに注入するセンスとそれを実現する縫製技術やパターンなど各部門の高いクオリティは着る人をワクワク驚かせてくれる。 常にベーシックな服作りにも関わらず、そのクオリティや出来上がるまでのバックグラウンド含め、人の心を躍らせる数少ないブランド。